中古車を購入する時に少しでも費用を抑えたいと考えた時、年式が古い車を検討することもあるでしょう。
しかし、年式が古いと、車両のトラブルや維持費の問題についての不安もたくさんありますよね。
いくら安くても年式が古すぎて購入後に故障が続いたということにもなりかねません。
そこで、年式が古い車を購入・検討している人に向け、
- 年式が古い車のメリット・デメリット
- 購入するときのポイント
- 購入するときに注意するべきこと
といった内容をご紹介しますので、これから年式の古い中古車の購入を検討している人は、ぜひご一読ください。
目次
年式が古い車を購入するメリット
まず、年式が古い車の一番のメリットは、中古車価格の安さが考えられます。
しかも稀に年式が古くても程度がいい「掘り出し物」と言われる車も存在します。そのため、予算が少なく、少しでも購入費用を抑えたいのであれば年式が古い車を選ぶ方が良いでしょう。
年式が古い車を購入する4つのデメリット
では一体年式が古い車を購入するデメリットは何でしょうか。
デメリットは次の4点となります。
- 売却するときは査定がつかない可能性がある
- 主要部品のメンテナンスが必要な場合がある
- 税金が割高になる
- 細かい部分にガタが出てくる
順に解説していきます。
1.売却するときは査定がつかない可能性がある
年式が古い車を購入するときは安い値段で手に入ることが多いものの、よっぽどの人気車か希少車でない限り、車を手放す時にはほとんど査定額がつかないでしょう。
なぜなら年式が古くて安い車で利益を得るには、当然安く仕入れなければいけないため。
そのため、年式が古くて金額が安い車を購入するときは、査定額を期待せずに乗り潰す気持ちでいた方がいいかもしれません。
2.主要部品のメンテナンスが必要な場合がある
エンジンやミッションといった主要部分のメンテナンス時期は平均10万キロ~15万キロ程度で、そのタイミングで一度オーバーホールする必要あります。
エンジンはオーバーホールしないと、そのうちエンジンブローなどの大きな故障につながる可能性があり、最悪エンジンが使えなくなることも。
そのため、年式が古い車を選ぶ時は、オーバーホールについてや、アフターサービスでかかる費用も検討しましょう。
3.税金が割高になる
車を維持するためには「自動車税」と「自動車重量税」がありますが、新車登録から13年以上経過した車に対し、税金が割り増しされます。
なぜなら政府はエコカー税制の一環として、環境負荷が高くなる古い車の税金をかけ、新しい車への買い替えを促進させる目的があるからです。
そのため、年式が古い車を持っている人は不利になる傾向があります。
13年以上経過の車に対しそれぞれ割り増しされる税率は以下の通りとなります。
- 自動車税・・・一律15%(約5,000~7,000円くらい)
- 自動車重量税・・・およそ30%(ただし、18年経過の場合は更に15%増しになる)
4.細かい部分にガタが出てくる
中古車である以上、少なからず車のガタが出てくるものの、特に10年以上経過している車は、細かな部分で不具合が生じる可能性が高く、頻繁に部品を交換しなければいけません。
仮に定期的にメンテナンスされていたとしても10年以上経過している車の場合、トラブルの発生は必然とも言えるでしょう。
特にエンジンやミッションといった常に激しく動く駆動系の部品や、足回りなどの負荷がかかる部品、エアコンやオルタネーターといった使用頻度が高い部品は故障の確率は高くなります。
そのため、この年式の車を購入する際は、万が一に備えてロードサービスに加入しておくことをおすすめします。
こちらの関連記事もおすすめ
➤【評判あり】ガリバーで中古車を購入するメリット・デメリット
年式の古い車を選ぶ時に確認すべき4つのポイント
年式が古い車を購入しようと考えている時に、まず始めに確認しておきたい4つのポイントをご紹介します。
- 整備記録を確認する
- 身元がはっきりしている車を選ぶ
- 保証は長期のものを選ぶ
- 外観や内装の状態をチェックする
1.整備記録を確認する
年式が古い車はどうしても経年劣化を避けることができないため、少しでもその状態を把握するには整備記録を確認する必要があります。
整備記録簿には整備をした項目や日付、内容、その時の走行距離などが細かく書かれています。
例えば、前オーナーが利用していたお店で1年に1回定期的に点検していた場合、1年間に何キロ乗ったかがわかる上、その時どういう点検をしてどんな不具合があったのか把握できます。
これがわかるとしばらく点検の必要がない部品や、これから交換が必要になる部品を予測し、予算や整備の時期を計画することができます。
2.身元がはっきりしている車を選ぶ
特にディーラー車の場合は身元がはっきりしており、ディーラーでは状態が悪かったり、古すぎて売れないものは他社へ販売されるため、ディーラーで販売されているものは状態が良い車が多く残っているとも言えます。
また、身元の確認で前オーナーの数を確認できるといいでしょう。
さすがに年式が古い車は複数オーナーが多いため、目安程度で考えるほうがいいものの、それでもワンオーナー車の方が確率的に状態がいい車が多く、点検記録もしっかりと記入されていることがあります。
3.保証は長期のものを選ぶ
まれに、もともとディーラー車で整備点検簿もしっかり付けられて車検も残っている車が売りに出されていることもありますが、こうした車両は比較的程度が良いことが多いのが特徴です。
ただし、こうした車両は当たりも多い反面、
「今までしっかり整備してきたものの、どこか不調になったから売った」
「次に壊れそうなところの修理費用が高くなりそうだから売った」
という不安もあるでしょう。
そのため、少しでもその不安に対応するため、たとえ安く購入できたとしても必ず長期保証があるプランが付いている車を選ぶことをおすすめします。
4外観や内装の状態をチェックする
年式が古いと傷や凹みといった外観はもちろん、車内の確認もしっかりする必要があります。
車内はシートやハンドルといったところからタバコのヤニの色や焦げ跡、また、車内の臭いといったポイントもチェックしておくようにしましょう。
こうしたポイントは目に見えないところまでダメージを受けている可能性も十分に考えられるため、注意する必要があります。
こちらの関連記事もおすすめ
年式が古い車の現車確認で見ておきたい4つのポイント
では実際に年式が古い車で購入したい車が見つかった場合、次に現車確認をおこないます。現車を見るときは、次の4つのポイントを確認しましょう。
- 消耗品や劣化した部品は交換してあるか
- 車が錆びていないか
- エアコンの動作は正常か
- その車は修復歴があるか
以下でご紹介しますね。
1.消耗品や劣化した部品は交換してあるか
年式が古いとゴム部品や消耗品は経年劣化のため、どうしても定期的に交換が必要になります。
しかし、そのまま交換せずに売られているケースも存在するため、購入後に小さなトラブルに見舞われることも多くなります。
そのため、購入を検討している車が店頭に並んでいるときに確認し、できれば購入前に交換してもらうように交渉することをおすすめします。
2.車が錆びていないか
車の外装や内装の確認をしたら最後に車の底の部分の確認をし、錆の進行具合を確認しましょう。特に以下のような状態を見つけた場合は要注意と言えるでしょう。
- 車の底が全体的に錆びている
- 穴が開いている、もしくは空きそうなほどの錆
- マフラーなどのジョイントの留め具が錆て部品が落ちそう
実際に中古車を購入していたら突然エンジンの音が変わり、見てみるとマフラーが抜け落ちていたといった例もあります。もし、マフラーを落として周りの車を事故に巻き込んでいたら自分の責任になります。
3.エアコンの動作は正常か
中古車でありがちなトラブルは特にエアコンが効かない、エアコンから変な匂いがするといったトラブルでしょう。
特にタバコを吸っていた車両は車内はしっかり清掃されていればほとんど消すことができますが、エアコンを作動すると匂いが出てくる場合があり、人によっては不快感を感じることがあります。
そのため、実際にエアコンを付け、暖房・冷房が効くか、匂いはどうかといった確認をしましょう。
4.その車は修復歴があるか
修復歴というのは、車の走行に関わる部分や骨格に関わる重要部分を修理しているかどうかが基準となります。
そのため、たとえ事故を起こしていても、バンパー交換やドアのみの交換であれば修復歴になりません。
もし修復歴がある場合はボディ全体が大きな衝撃を受けた可能性が大きく、ボディ全体が歪んでいることが考えられます。
しかも年式が古く、ただでえ劣化している状態である上にボディのダメージがある車であれば、しばらく走らせていると必ず周りの部品に影響を与え、次々と他の部分に不具合が生じてきます。
そうなると結果的に頻繁に修理に出さなければいけなくなり、修理費用と時間を無駄に使ってしまうため、年式が古い車の場合いくら安くても修復歴がある車は購入しない方がいいでしょう。
年式が古い車は購入後のリスクを想定する
年式が古い車を購入メリットは価格が安いことがあげられる一方、経年劣化や複数オーナーであることがあるため、購入後に故障が起こるかもといったリスクはどうしても避けることはできません。
そのため、購入後にどのようなトラブルが起こるかや、どんなメンテナンスが必要かを想定し、それでも年式が古い中古車を購入するメリットがあるか、十分に検討する必要があります。
まとめ
年式が古い車を中古車で購入する最大のメリットは費用を抑えることができることでしょう。
一方、古い車であるため、どうしても部品の劣化は避けられないため、購入後にメンテナンスが必要になったり、買取に出す時に査定がつかないといったデメリットも存在します。
また、年式古いことで税金が割高になることもあるため、維持費がかかることも考えられます。
そのため、お目当ての車が見つかっても、購入前にしっかりと検討し、さらに現車の確認も行い、少しでも購入後のリスクを減らすようにしましょう。